釣りキチ三平 竿燃やす

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仰天B級ゲームの逆襲 みうらじゅんさんや爆笑問題さんが語る レトロゲームが熱い

みうらじゅんさんや爆笑問題が語る レトロゲームが熱い

 

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先日超クソゲーの事を書きました。

 

沢山の人に読んで頂きまして、

本当に嬉しかったです。

 

レトロゲーム好きには、

クソゲーは教科書的な存在なのかもしれませんね。

 

 

実は、今まで封印していたものがありました。

 

それは、超クソゲーっぽい本の感想です。

 

「超クソゲーを書いてないのに、それっぽいのは書けないよね」

こんな感じでしたので。

 

ようやく、他のゲームレビュー系の本を書くことができます。

 

 

そんな今回の ゲームレビュー系エッセイの変化球

仰天B級ゲームの逆襲の感想です。

 

 

 

仰天B級ゲームの逆襲とはどんな本?

 

この仰天B級ゲームの逆襲ですが

1998年に二見書房から発売された、

ゲームレビュー系のエッセイ集でした。

 

イラストレーターのH氏

 

イラストレーターやデザイナーのN氏

 

こんな二人が、

王道になれなかったゲーム

「B級ゲーム」を、当時の思い出を語りながらレビューしていく

ゲームレビューのエッセイ集でした。

 

クソゲーとの違いで言いますと

 

クソゲー

「ゲームを深く掘り下げて、愛を持ってレビューしていく」

 

仰天B級ゲームの逆襲では

「当時の思い出を振り返りながら、レビューしていく」

 

そんな違いになっていました。

 

ゲームの基本的な情報を元に、

発売当時どんな事をしていたのか?を2人で掛け合いしていく。

 

そんな、異色の作品になっていました。

 

暴れん坊天狗」や「舛添要一・朝までファミコン」など。

 

他のレビュー系には出てこない、

独自のゲームを紹介していく。

 

クソゲーとは全く違うのですが、

面白さとしては、超クソゲーにも負けない素晴らしさがある。

 

そんな作品になっていました。

 

 

その他の特徴としましては

「芸能人にレトロゲームの事を語ってもらっている」ところでしょうか。

 

クソゲーという言葉を発明した

みうらじゅんさん

 

意外や意外、めちゃくちゃゲームが好きなお笑いコンビ

爆笑問題さん

 

こんな二組のインタビューがのっていまして。

 

この記事を読むだけでも、

この作品を購入する価値がありました。

 

みうらじゅんさんが、

すぎやまこういちさん」と対談した時に。

 

「どのゲームが最強のクソゲーなのか?」を決めた時に

一緒のゲームを持ってきていたとか。

 

爆笑問題の太田さんが、

マザーをクリア出来なくて、三日三晩ラスボスと戦っていたとか。

 

今なお、光り輝いている一流芸能人が。

 

1998年にレトロゲームを語って行く。

 

そんな豪華さこそが、

この作品の最も読んで欲しい部分でしたね。

 

 

当時をリアルタイムで体験した人達の

 

B級ゲームに出会った時の、魂の叫び。

 

そんな熱気を感じて欲しいなと思います。

 

 

 

仰天B級ゲームの逆襲の感想でもあり レビューでもあり

 

[ゲームの情報が薄くて それ以外の情報が多すぎる そんな凄さ]

 

この本を読んだ時の衝撃を、今でも覚えています。

 

「え?ゲームの情報薄くない?」です。

 

チャイルズクエスト」という、

磯野貴理さん」が主役のRPGがありました。

 

チャイルズというアイドルグループが、

一流のアイドル目指して、大冒険していくという。

 

明らかにバカゲーなのですが。

 

そんな作品を紹介する時は、

ほとんどが芸能界の話になって行きます。

 

最初は、真面目にゲームの説明をしていきます。

 

アイドルのゲームなので

 

「たたかう」を「よいしょ」に言い換えて

 

経験値」を「人気」に言い換えて

 

トイレに行きたくなったら「かみおむつ」を与える、などなど

ゲームの紹介もちゃんとしていくのですが。

 

そんなのは前半で終ります。

 

後半は「世代以外の読者」を全て振り切りまして。

 

ベリーズ」とか「ソフトクリーム」とか、

当時のアイドルの名前が出てきて、話がヒートアップしていき。

 

完全に本筋とは関係なくなって行きます。

 

 

暗黒神話 ヤマトタケル伝説」では、

「難解なストーリーのアドベンチャーゲーム」たったのこれだけで。

 

それ以外は、

このゲームの原作である

諸星大二郎」さんの話になって行きます。

 

手塚治虫さんが、

諸星大二郎こそが天才だ」と言ったらしいとか。

 

「ぼくはアダムの肋骨を持っているくらいの大ファンなんですよ」とか。

 

もはやゲームは無視して、

諸星大二郎さんの話になっています。

 

 

基本的には、こんな流れが

全編続いていく作品になっていました。

 

リアルタイムで体験した人には

「そんなのあったよね!!」と盛り上がれるのでしょうが。

 

リアルタイムで体験していない人にとっては

「え?なんの話をしてるの?」になってしまうのですが。

 

この部分に、この作品の優しさがありました。

 

 

そういった、

「万人に理解できない単語」には、

ちゃんと注釈が入っていまして。

 

ベリーズとは

 

ソフトクリームとは

 

アダムの肋骨とは

 

こんな説明が、本編に負けないくらい

みっちり書かれていました。

 

そんな説明を読むことで、

その当時の流れを、ちゃんと知ることができたのは画期的でしたね。

 

 

今ならば、検索すれば一発で出てきます。

 

アダムの肋骨 352円

なんて感じで、値段まで調べることができます。

 

しかし、当時はそんな便利な物がありませんので。

 

みっちりと説明文を書く必要があったのでしょうね。

 

 

正直いいまして、

本編よりも説明文の方が真面目です。

 

説明文の方が、熱いです。

 

しかし、説明文はおまけなんですね。

 

基本は、バカ話がメインなんです。

 

バカ話があるからこそ、

その当時の風を感じる事が出来るんです。

 

 

そんなアンバランスな雰囲気こそが

この作品最大の魅力の様な気がします。

 

ゲームレビューではないけど

 

全てをひっくるめると、ちゃんとゲームレビューしている

 

そんな凄さなのでした。

 

 

 

仰天B級ゲームの逆襲のまとめ

 

最高におふざけしまくって

 

そのおふざけを、

説明文を真面目に書くことで正当化する。

 

こんな流れに

「この本を買って良かったな」と心から思うのでした。

 

 

真面目に不真面目をする

 

そんな作品を楽しんで欲しいなと思います。

 

 

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